信じられないことだが、福井市下馬に野生の熊が出た。あたりを見回しても山はなく、足羽川原を歩いて柿のみを食べにやってきたらしい。最初に発見されたのは2006年10月15日の16時半。夕方には自治会長から警戒するようにとの回覧板が回され、地元に半世紀以上住んでいる方も初めての体験だという。
翌朝にも目撃され、地元の小学校などでも対策会議に追われた。警察や猟友会のメンバーらにより対岸(福井市和田中)で捕らえられたのは17日の11時半。子熊でその日の内に山に返された。
もうでないと思われたが19日夕方には親熊が目撃され、緊張が走った。翌朝の集団登校は父兄の車で行ったがその後の情報はない。
時々、広報車が何か良いながら走っているが良く聞き取れず、110番に問い合わせると所轄の福井南署に聞いてくれという。34-0111番にかけると全部の情報は福井市役所が持っているという。広報車がなんといいながら走っているかもわからないし、発見された熊がどうなったの情報もわからない。福井市役所のサイトは比較的頻繁に更新情報を出しているが、リアルタイムではわからない。出没が多発した2004年(福井豪雨災害のあった年)よりも多くの出没情報があり、最近では熊に襲われでもしないとニュースにならない。(実際に富山県では犬と散歩中の人が犠牲になったニュースが流れた)
<福井新聞ニュース> 福井市がクマ対策本部 人身事故や市街地出没受け(06年10月24日午後5時45分)
クマの出没が相次いでいることを受け、福井市は二十四日、農林水産部に「市クマ対策本部」を設置した。おりを三基増設して捕獲に努めるとともに、出没多発地域の朝夕パトロールを行うなど人身被害防止策を強化する。
対策本部は、農林水産部の穴田孝治部長を本部長に、同部の幹部職員七人で組織。二十四日に開かれた初会議で穴田本部長は「被害拡大防止の観点から対策の強化を」と指示した。
市は今後、出没多発地域を中心に、おりの数を三基増やし計十三基設置する。また、これまでのチラシ回覧や小中学校や自治会長などへの周知徹底に加え、農林水産部職員が二班に分かれ「東藤島―岡保―酒生―一乗」「東郷―上文殊―文殊―麻生津」の山すそを中心に毎日、朝夕のパトロールを実施。ごみ収集車を利用した注意喚起などに取り組んでいく。 |
柿や栗のみを早めに処分するようにとの呼びかけも行っているが、実際には何もしていないのが現状だ。食べ物やゴミを表に放置しないなど熊を呼び寄せないような住民の努力やパトロール活動も重要だが、リアルタイムの情報(出没情報、捕獲情報、広報車の内容など)をインターネットを使って地域や学校などに届ける対策を早々に実施して欲しい。
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