珍しく封切り日に映画を見てきた。横濱商館から車で15分の鯖江シネマ7。「バブルへGO!!」http://www.go-bubble.comというホイチョイ・プロダクションの新作だ。 前作の「メッセンジャー」は1999年だったがこれも勇気を与えられる良い映画だった。当時失業中の友人にも勧めたところ会社面接に行くようになった。
景気拡大が続くと政府は言うものの市民生活に閉塞感のある2007年からバブル経済崩壊のきっかけとなった1990年3月の大蔵省(最近は財務省と言うらしいがまだ馴染んでいない)通達を止めるために洗濯機型タイムマシンに乗って行くというのが大まかなストーリー。
この映画に興味を持ったのはちょうど私がアメリカから帰国した20年前はバブル期で、広告の仕事も拡大傾向で私も大いに借金して撮影機材や黄色い4WD車を買ったりしたものだった。雑誌の取材撮影で忙しく、ちょっとした空き時間に仮眠しながらクライアントが来るのを待った記憶がある。映画のキャッチコピーは「戦国よりも幕末よりもハイテンションなあの時代へ」というもの面白いと思った。
写真やムービーの撮れる携帯電話などまだなく、ポケベル全盛だったあの時代をおもしろおかしく再現していた。映画の中でかかる「君の瞳に恋してる」(Boys Town Gang)は大学時代にディスコではやっていたのでよく覚えている。バブルは崩壊して初めてバブルとわかるといわれるが、当時の私も好景気が永遠に続くと思っていた。いくら設備投資資金を借りても明日にでも返せるような気分になっていた。また、銀行も返済計画書を出さなくてもどんどん貸してくれた時代だった。
後半のクライマックスで、17年後の日本の現状=市民は幸せだと思っていないことを説明する田中真理子(薬師丸ひろ子)の言葉に拍手喝采する外国人などが発する「私たちが思い描いたシナリオ道り」という台詞はブラックユーモアが聞いていて最高だった。
実経済とかけ離れたバブル経済はいつかは弾ける。上海やドバイが当時の東京以上にバブリーな雰囲気だという。結局はその付けを長い期間をかけて支払うことになる。あまり浮かれ過ぎずに地に足をつけて生きて行きたい。そう思いながら劇場をあとにした。
あとでわかったのだが映画の正式名は「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」でした。
PS. 諸外国の映画館と比べて日本のシネマコンプレックスはスナック売り場のバリエーション(ポップコーン以外のスナックやアルコール飲料)が豊富で便利と言えば便利。
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