横濱たよりロゴ 第239号 2008.5.31
 大型スクリーンで見た映画「ベン・ハー」

イエスを見るC・ヘストン 2晩続けて鑑賞 人間が点にしか見えない大型スクリーン 1963年に送られた感謝状
 映画サークルみに・キネマ福井から映画の案内が送られてきた。
 通常は、しっかりしたドキュメント映画の鑑賞会が多いが、今回は、伊井興行創業80周年特別興行「ベン・ハー」の案内が入っていた。1959年公開作品なので、私は生まれていないが、水曜ロードショーかゴールデン洋画劇場で小学生頃、見た記憶がしっかりのこっていた。
ベン・ハーのポスターと新聞記事 福井では最大級のテアトル1(客席約600席)へ5日間限定の初日5月29日にふらっと見に行った。幼なじみと再会し乾杯するシーン、船で戦うシーンなど記憶が蘇った。主人公の苦悩と勇気を見て、私自身も大いに励まされた。
 後半の戦車シーンの大迫力が盛んに宣伝され、確かに凄い映像だが、それ以上に根底に流れる家族愛、未来を信じる希望といったテーマ性に驚かされてしまった。また、2.2:1のワイド画面と画面構成の緻密さ、音楽と映像とのマッチング、ゆったりと流れるシーン展開などあまりにも凄い仕上がり。とても半世紀も前に作られたものであるとは信じられない。
 翌日の30日に特別にお願いして事務所の壁に掛けてある感謝状を見せて貰いに行ってきた。すっかり赤茶け一部が破れてはいたが、もの凄い存在感を発揮していた。
 対応に出てこられた企画室長さんは高校生の時、先生(たぶん、ジャンクアートの巨匠・小野忠広氏 1913-2001年)に連れられて名古屋の封切館まで見に行ったという。当時はフィルムの値段もかなり効果で、封切館、2番館、3番館と少しずつ傷んだ映写フィルムがスチール缶に入れられて移動していたという。
 今回は35ミリフィルムが1本だけ存在していたものを取り寄せたという。昔は「風と共に去りぬ」など休憩が挟まれる映画があったとか、4時間近い映画なので26巻に分割して届き、驚いたなどとしばらく映画談義に花が咲いてしまった。
 大型スクリーンで見る機会はもう無いかもしれないと2晩続けて鑑賞してきた。細かいシーンもしっかり理解できた。1回目は真ん中くらいで見ていたが首が疲れてしまったので、2回目はほぼ一番後ろの席に陣取った。600席ほどある大きな劇場なので100名前後の観客しか入らないとゆったりしている。
 横濱商館のピクセルスタジオでは200インチのスクリーンでDVDなどを見られるようにしているが、映画館と比べるとおもちゃみたいなものだ。豪勢な映画だけに大型スクリーンで見ておきたい力作だ。毎晩19時から22時40分まで上映しているが6月2日の月曜までというのが残念だ。
 今日5月31日は世界禁煙デーだが、この映画はネイティブアメリカンが儀式で使っていたタバコがまだ、世界中にはびこる以前の設定なのでタバコ使用シーンがないのも好感が持てる。
 

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