2008年12月20日(土)に福井市順化のメトロ劇場で行われた舞台挨拶(フランスとインドの映画会報告映像含む)&映画上映会(2本立て)を見てきた。懐かしい顔とも出会えた。
忙しいと納期を先延ばししているクライアントの皆さんすいません。
20年ほど前から劇団・福井自由舞台の役者・堀内茂昭さんが俳優として映画に出ているというので複数台のマックをエンコーディングにした上で、劇場に急いだ。場内は窮屈にならない程度に混んでいて、ぎりぎりに入った私は最前列のカップルシートに寝そべってみることになった。
福井県旧丸岡町出身で京都府在住の自主映画制作監督の戸田博監督(スケルトンフィルム)とはまったく接点も予備知識もなかったが、上映された「十二月の空」も「夏の宴」も優れた脚本に裏打ちされた、計算され尽くした映像作品だった。
ソニー製の撮影機材やファイナルカットプロでの編集など私とかぶる点が少なくない。
福井にこだわった制作で福井フィルムコミッションの協力も受け、メトロ会館始め馴染みの深い場所がふんだんに登場する。足羽河原の桜並木など奥行き感が活かされた構図が光る。
モノトーンにしたりの画像処理も刺激的で非常に参考になった。
当初から海外の映画祭を視野に入れておられるようで、英語の字幕スーパーも付けられているのがさらに映画の楽しみを増していた。
ズームやパン、ティルトなどのカメラワークを極力廃し、10秒以上の長回しを基本として、車が通過するほどのローアングルの映像は画面に緊張感を与え続けていた。
大学生時代に見た鈴木清順監督作品をちらっと思い出したが、スローテンポの中で観客を引き込む技量はもの凄い。
さらにしっかりエンディング(十二月の空では、占い師の幸せになるという言葉。夏の宴では、夢落ちに見せかけながらの古典を本家取りしたイマージュ)は心に訴えかけてきた。
駐車料金1050円を支払い、無理をして時間を作って見に行った甲斐のある上映会だった。
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