数ヶ月前にパートナーの月田千栄子が美術学芸員からカブトムシの幼虫を貰ってきた。
何も気にしないで、そのままにしていたのだが、サナギから脱皮しているのを目撃した。すぐに5歳の息子と一緒に観察した。
幼虫をホームセンターで買ってきたマットに入れて何もしていなかったのだが、もぞもぞと動くようになると、愛着もわいてくるものだ。
まだ、角にサナギの殻を着けた状態だが、日本産のカブトムシの雄だった。
慌てて、インターネットで飼育法を調べてみると、いろいろ間違っていたことがわかった。自然界で地面の表面に出てきているということは「どうぞ、私を食べてください」と言っているようなもので、異常事態だ。
大きなゲージを買おうと、近くのホームセンターに行って驚いた。昆虫飼育セットの売り場は想像以上に大きく、いろいろなアイテムが売られていた。えさを入れる穴を加工した樹木や木登りようの木の他に、身を隠す用の乾燥させた広葉樹の葉っぱまで商品化されて並んでいた。
昆虫ゼリーという商品が有ることは知っていたが、あれだけフレーバーが多様化しているとは驚いてしまった。余談になるが、私の親戚筋の人は、お菓子と間違えて2度も食べてしまったらしいが、見間違えるのも無理はない。
もうひとつ、驚いたのは、コーカサスカブトムシのような外国原産のものが、ペアでたったの598円で売られていたことだ。
私が子どもの頃は、日本産のオスが1000円、メスでも500円はしたと思う。外国産カブトムシなんて万単位の値段が付いていた。もちろん、物価が1/4くらいの40年前のことなので、買うことなんて出来なかった。
動物一般が苦手だった息子だが、カブトムシには興味を示し、なぜか「ガッチャン」と名前を付け、保育園から帰るとどこにいるか探すようになった。
まだ、土(マット)の中に隠れて、羽が乾くのを待っている状態のようだが、「お昼寝している」と満足そう。
もう1匹は、幼虫からサナギになる途中のようだが、上手に羽化してくれることを願っている。
まったく、昆虫とは関係ないが、今月に入ってお客様が2名亡くなった。もちろん、私よりも一回り以上年配の方だが、人生の儚(はかな)さを感じずにはいられない。
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