同窓会という言葉は、非常に曖昧で多方面で使われ、多くの人がなんとなく自分自身の中に「同窓会」のイメージを持っていますが、それらはまったく共通のものではなく、それぞれのイメージを擦る合わせることなく話を進めがちで、そのことが大きな意識のずれとなって行くことが少なくありません。ここで、いう「同窓会」というのは、組織のことではなく、「イベント(メインは懇親会)」のことで、私が考える同窓会の種類について書いてみます。
1 公式同窓会 ほぼ100%の学校に存在し、会則と資金を持ち、年に1回の通常総会を開く。記念講演会を併わせるパターンも多い。
2 学年同窓会 a 公式行事的にある学年のみを対象として、恩師を囲み、懇親会と称して酒を酌み交わす。
3 学年同窓会 b 有志が中心になり、ある学年のみを対象として、旧友が集まり酒を酌み交わす。恩師の招かないことも多い。
4 クラス同窓会 有志が中心になり、あるクラスの同級生のみを対象として集まり酒を酌み交わす。クラス会と呼ばれることが多い。
5 クラブ同窓会 運動部・文化部・サークルの仲間を対象として集まり酒を酌み交わす。学年を越えた集まりが多くOB会とも呼ばれる。
6 宿泊同窓会 主に60歳以上の年配者が、恩師を囲んで観光地で宿泊しながら旧友をあたためあう。基本的にクラス会の一形態。
7 全学同窓会 幹事学年(卒業30年目とか、45歳の時、50歳の時など)がその運営に当たるがどの世代からの参加も可能。幹事学年の1〜2年前から準備に参加し、広告を集め、有名人を招くアトラクションを派手はイベントになることが多い。発展型に100周年記念同窓会があり、3〜4年前から準備を進め、記念事業もメモリアルなものとなる。
ビジュアル・クリエーターとして、写真、ビデオ、ウェブ制作で多くの同窓会イベントを岡目八目的に見てきた立場から、普段は明確にされていない開催目的を考えてみました。開催目的として意識していなくても結果的に利点として残るものも含んでいます。どこに力点を置くかは、同窓会組織の種類や目的によって変わります。
1 母校と恩師への感謝 仰げば尊し我が師の恩とも申します
2 同級生との再会 旧友との再会は一気にその時代にタイムスリップし若返る
3 現役学生への橋渡し 今の子ども達へ先輩として何かを残し伝えたい
4 よりよい未来の展望を図る 昔は良かった的な話ではなく、まだまだ続く自分の人生への励まし
5 共通点を持つ違った世代との交流を進める 全学同窓会など同世代だけではなく上の世代や若い世代との交流
ドラッカーの受け売りだが、目的意識を共有し、それを達成するためのイノベーションが必要なことだと感じています。それを実現するには、ICT(通信情報技術)の利用、とりわけ、人のネットワークを可視化するツールとしてのSNS(ソーシャルネットワークサービス)が力になってくれるはずです。
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