横濱たよりロゴ 第362号 2013.01.28
 福井名物・水ようかんは音楽LPだ

長方形に切って食べる福井の「水ようかん」 食べ較べ会Vol.1は2012年12月15日 食べ較べ会Vol.2は2013年1月5日 水ようかんギャラリー 福井市新栄商店街
 今シーズンは、福井名物・水ようかん(丁稚ようかんと呼ばれるものも含む)に凝っている。一枚流しとか箱流しと呼ばれる薄っぺらい流し込んで固める水ようかんは、冬に食べるというより冬しか売っていないが、他県の人は驚くようだ。
パッケージデザインも魅力のひとつ いろいろな味を楽しみ、愛好家の親睦を深めるために毎月10名ほどで食べ較べ会を開いている。来館者には、オリジナル食べ較べシートと筆記具を配る。飲み物も、日本茶、マテ茶、コーヒーなどを用意。 競技ではないので、順位を付けたり、批判しないように気を付けている。
 まちづくり福井株式会社主催の「利き水ようかん」イベント(2013.1.26 参加費500円)にも参加。会場となった福井市新栄商店街内の「水ようかんギャラリー」は、100種類以上のパッケージが展示され圧倒される。ギャラリーの主催者であり、地域企画プロデューサーの荻野ヤスヒロ氏の水ようかん秘話はとても楽しかった。特徴のある5種類の水ようかんを解説付きで試食した後、順番に出される水ようかんを当てるアトラクションで締めくくった。
 圧倒的なシェアを誇るのは、有限会社えがわさんだが、私があの店のが好きだとか、この店の方がしっとりしているなどこだわりを持つ福井人は少なくない。
 水ようかん食べ較べ会の話をすると、ほとんどの方が、どの銘柄が一番美味しかったかと聞かれる。しかし、私はどの水ようかんも好きで、特にお薦めというのはない。それよりも、パッケージデザイン(赤系、小豆色系、その他に分類している)、中のビニール(ノープリント、オリジナルプリント)、付属のへら(木製は正統だが、プラスティックスプーンもある)などに興味がある。もちろん、小豆・黒砂糖・寒天以外にどんな材料が使われているか気にしているが、何本にカットされているかなど、味以外の部分にも、その店のポリシーを感じる。
 ふと、思ったのですが、中身だけでなく、ジャケ買い(中身を確認することなく、表のデザインで購入すること)という言葉も存在した音楽LPに近いモノだと思えるようになった。カバーデザインや帯、ライナーノーツまでも楽しむ音楽LPに福井の水ようかんは似ている。
 

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