2005年10月22日にオープンした「ONO MEMORIAL BLUE CAKE」(小野忠弘氏の住居兼アトリエを改修し、新しいギャラリーを加えた小さな美術館)にようやく行ってきた。冬季は閉館なので注意が必要。
ジャンクアートの巨匠として世界的に有名だった氏は、1913年青森県生まれだが、福井県立三国高校美術教師を長年勤め、晩年はこの地(三国町緑ヶ丘3-6-13)で創作活動を続けていた。
最初にお会いしたのは、確か黒澤明監督作品「夢」の話を熱っぽく語っていたパーティだったので、1990年のことだと思う。教え子の芸術賞受賞記念パーティだったが、本人のことにはまったく触れずに祝辞を終えたことに衝撃を受けた。
福井ケーブルテレビの自主制作フリートーク番組「サロン三角テーブル」に現代美術に関するテーマの時にゲストとして、喫茶びーどろに来ていただいたことがある。いろいろなテーマでフリートークを月一企画で数年間続いた番組で、もの凄く反響があったとスタッフから聞かされた。
氏の作品は、多くの美術館にパーマネントコレクションとして収蔵されているが、福井県立美術館、福井商工会議所の地下や御幸歯科クリニック(福井市)でも見ることができる。現代美術との出会いに導いて下さった、何とも力強い作品群だ。
2001年に急性心不全の為、88歳で永眠されたが、1993年元旦に頂いた年賀状(当時は、Sマンションでひとり暮らし)は今でも大切に保管している。
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