世界保健機関が定めた5月31日は「世界禁煙デー」。横濱商館から自転車で3分の福井市美術館の岩合光昭写真展「ねこ」を見に行って来た。すでに4年ほど前から全国の百貨店や美術館を巡回している人気の展覧会。開場10分後に入ったもののすでに館内は大混雑で、サイン会の受付も終了していた。
なんとか3階講堂のアーティストトークには入れたが、全員が立ち席で表のテレビモニターにも人だかりができる人気ぶり。
非常に親しみやすい語り口で、12枚の写真パネルを示しながら、30分ほど撮影の裏話などで会場を笑わせてくれた。写真家的には、広角系と望遠系のレンズを付けた2台のカメラで撮影を進めること、動きのあるものを狙うときはマニュアルフォーカスで置きピンすること、ネコとカメラとの限界距離を破らないことなどが参考になった。
16年も一緒に過ごした雌猫「海(かい)」の話は特に熱が入っていたが、展示コーナーを見ても他のネコの写真とは視点が違う写真が並んでいた。
野良猫を撮影している訳ではなく、多くは、飼い主がいるネコをモデルにしているが、その飼い主との関係性などにも話が及んでいて、深みを感じた。写真撮影OKになっているネコと犬のツーショット写真は、同じ飼い主ではなく、お隣さん同士だが、ご主人同士も仲が良いのでこのネコ(雄)と犬(雌)も仲が良いという解説には感銘を受けた。
世界各地での撮影も含め、単にネコ好きというのではなく、風土や季節感、関係性を捉えた写真が多い。
美術館はもともと館内は無煙化されているが、まだまだ、受動喫煙被害が無くなっていない日本の現状が気になる。(右の写真は、福井市春山の合同庁舎で撮影)「オールジャパンで、たばこの煙のない社会を」
(参考)2014年WHO世界禁煙デーのテーマ:「Raise taxes on tobacco」
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