自主防災出前講座2015「主婦の為の防災」(協力:福井市防災センター)が下馬集会場で無事終了した。2月の木田地区自主防災会連絡協議会総会に出席した際に、3つの視点(高年齢化、向いている方向性、女性参画不足)から恐怖心を持った私は、下馬東公園管理組合の6つの自主防災会長に「下馬まちづくり震災対策拠点づくり」を呼びかけた。
第1回不安や要望アンケート、サバイバル体験会に続いて、住民向けに開いたセミナーもので、上から強制されたものではない。
はじめに、趣旨説明を10分ほどで行い、ホットコーヒーを飲みながらのリラックスした雰囲気の中で、「地区における防災の取り組みについて(自助・共助の大切さ)」を40分ほど講演して頂いた。担当講師の地元での活動例なども織り交ぜながら熱のこもったもので、地域内の医療スタッフのリストアップなど、私が考えている3つの地域資源「医療」「物販」「飲食」の可視化をすでに進めていらっしゃるようだった。
講演の中で、「行政やボランティアに頼らない、避難者自らの活動」というキーワードは、行政の限界を正直に示唆しており、9月1日に東京都全域に配布された黄色いガイドブック「東京防災」の基本的な考え方にも通じる。(85ページの日常備蓄=ランニングストック方式のイラストは秀逸)
講演後も、ハザードマップや支援物資の流通などに積極的な質問が相次いだ。多くの参加者が年配者ということも有ったのかもしれないが、行政に頼むことで何とかしてくれるという大災害が起こっていなかった高度成長期の頃から意識が変わっていないのだなと感じだ。
下馬中央公園にヘリコプターで支援物資が届くというデマや支援物資は木田小学校までしか届けられないことなどが明らかになり、来賓ではなく、一般参加者として参加してくださった下畑健二市議、伊藤洋一市議も、連絡協議会の活動の限界として、震災時に下馬地区はおろか、どの地区に対しても、何の具体的な支援や援助も確約出来ないことを明らかにして下さった。
上から目線では「防災とは、市民の生命と安全を守る」という「国防」と同じ視点になるが、住民目線からは「災害をイメージし、自律的に行う、生活改善活動」を防災=家庭系防災と呼びたい。(事業系防災は、企業防衛の一環として、しっかりとした予算立てと明確な指揮命令系統に則って行うので、日常備蓄という考え方はしない)
動画 <はじめに> 9分
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