福井駅前を中心に行われている「フクイ夢アート」は、今年で7回目となった。”「人と人、人とまちを結びつける」という、まちなか本来の力を引き出し、街に賑わいをもたらすとともに、福井の新たな魅力を創造し、発信する”をコンセプトに、
「
宙〜そら〜」がテーマとなっている。
2016年は、美術愛好者集団「フクイ アートコンシェルジュ グループ」から飛び出した女性6名の「アートるんるんプロジェクト」の取り組みがユニークでかつ大成功を納めた。 「ピカソとお茶しよう」 と意味不明なものだが、10月15~17日に250名もの有料入場者(お茶お菓子付き500円)を集めた。
現代アートの巨匠から新人作家までの作品を展示しているが、展示会でもない。カードや小物の販売も行っているが街角のギャラリーでもない。毎日トークイベントも開催されたが、講演会でもない。作品と記念撮影してSNSにアップロードするオフ会でもない。もちろん、主催者の美術作品を並べたグループ展でもない。
いろいろな要素をごちゃ混ぜに組み合わせ、美術鑑賞へのバリアを低くし、そこに来る人々も含めた空間芸術作品と私は感じた。この集団が次にどんな空間芸術作品を提供してくれるのか楽しみだ。
フクイ夢アートに2013年から出現した「ビックベンチプロジェクト」も進化を遂げていた。1917年にサインをした便器に「泉(Fountain)」というタイトルで出品したマルセル・デュシャンもビックリかも。改修中の福井中央公園の芝生に置かれた木製ベンチは3基になり、更に楽しみを増していた。とにかく、そこを訪れる人を笑顔にするというもの凄い力のある現代美術だ。
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