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名古屋競輪場

取材:2000年5月

 名古屋競輪場は今年2000年夏、8月3日から6日までの期間、「第16回全日本選抜競輪」を開催する。
 名古屋は過去1992年10月の第35回オールスター競輪(優勝松本整・京都)や1996年1月の第8回共同通信社杯(優勝後閑信一・群馬)を開催しており、施設面などしっかりとした対応がなされている。
 このご自慢のメインスタンドのほかオーロラビジョンも設置されており観戦しやすい大変綺麗な競輪場である。

 選手は検車場から地下道をくぐり、この敢闘門から入退場する。走り終わった選手は同県あるいは仲間の選手に出迎えられ、悲喜交々の思いを胸に、ローラー場へと向かう。
 この敢闘門は、まさに人間界と修羅場の通過点である。修羅場では人間界の義理や人情は通用しない。逆に修羅場の鬼心を人間界に持ち込んではならない。その切り替えを上手に出来る選手が理想である。
 ここから発走台に向かうまでの間、作戦にT迷いUがあっては勝てない。
 意を決して敢闘門をくぐる心境は、ファンが穴場窓口で車券を購入するTその瞬間Uと同じではないだろうか。

 選手は前検日、午後1時までに競輪場に入り選手管理課の受付を済ませることになっている。検車は12時から行われるのが一般的で、チェックポイントは、タイヤの摩耗、各ナットの締め付け、ギヤ倍数の確認、チェーンなど入念な検査が行われる。
 競輪で使用されるタイヤの価格は1本約9,000円で、選手によって使用期間が異なるが、平均6〜7開催(2〜3ヶ月)ぐらいだろうか。私は朝練習やローラー練習を良くする方だから、5場所以下で交換する。経費もかかる。
 中には10場所以上もハンコ(合格したタイヤにはタイヤ側面に検査印を押される)がある選手もいて、長持ちさせるのが大変上手な?選手もいる。検車が終わった選手から練習が出来る。

 レース当日は、各レース毎車番順に整備した自分の自転車を各自が置き、検車員が1レースから数人がかりで丹念に検査する。整備不良の自転車は当該選手がマイクで呼び出され、再整備させられる。
 特にタイヤのチェックは厳重に行われ、前検日検査、当日検査、選手紹介前後検査と4日間で合計10回も行われる。
 パンク事故がないことは、全国50場年間3万8000レースを越えるレースがあるなかで、JR新幹線事故がないのと同じくらい素晴らしいことである。

 名古屋選手宿舎は、競輪場からバス移動で約10分のところにある。地上5階立ての素晴らしい建物である。
 娯楽室には人気のビリヤードも置いてありストレス解消に一役買っている。ちなみに私は利用しない(する元気がない) 。
 食堂はレストラン風の雰囲気を醸し出している。勝利の美酒が飲めるときは気分最高である。(負けてもうまい)
  朝食は7時半頃摂り、1便(1レース〜5レース)の時は8時半頃、2便(6レース〜10レース)の時は9時頃に迎えに来るバスで競輪場に向かう。宿舎は唯一緊張が解ける空域である。

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