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ガンバレ!  
   甲子園競輪場
 甲子園競輪場は野球場から約1「ほど南に下がった所に位置し1999年10月にはオールスター競輪を開催するなど施設面での拡充を図ってきたが、売上低迷による撤退問題が2000年7月付けの報道により大きくクローズアップされることとなった。



 競輪選手の走りは、絶えず右図の監視カメラ(360度追跡する)のある鉄塔から覗かれているが、競輪事業もまた世間という監視にさらされている。

甲子園競輪場

取材:2000年9月

 競輪廃止論が渦巻く甲子園および西宮競輪場は、本年度末の2001年3月時点で一旦穴場(車券売り場)従業員を解雇し、施設会社への施設借入料の削減等、競輪運営維持費の見直しを図って2001年度(平成13年)に臨むことになりそうだ。
 2002年度(平成14年)開催については平成13年度の収益経過状況をみて検討するとのことだが、英知を振り絞って19市1町で施行する伝統ある両競輪場の存続を願うばかりである。

 戦後荒廃した日本を復興させるため地方自治体への財政を補う名目で誕生した競輪事業が、売上低迷による運営費の穴埋めを税金から捻出してしまったのでは、その存続としての価値がなくなったという訳である。
 バブル崩壊後の銀行再建には国民の血税を投入しても、学校建設をはじめとする公共事業費に莫大な貢献をしてきた競輪事業の再建には、消極的といわざるを得ない。
 財政繰入という社会的貢献があってこそのみ運営が許可されることがギャンブル事業の宿命なのか。だとしたらこの業界で働く者にとっては何とも悲しい話である。
 しかし、両競輪場は決して廃止論に積極的という訳ではない。
 開催運営費の削減等、競輪事業の再建に英知を振り絞っているところである。すでに施設面では他の競輪場と比べてみてもひけをとらない素晴らしい施設も完成している。
 あとは何とか採算がとれるよう施行者各位にがんばって頂く、という無責任な応援しかできないが、競輪事業の目に見えない貢献というものを認識していただき、再建への道を模索していただきたい。

 全国50競輪場のほとんどの施設は、その開催運営施行者の持ち物となっているが、甲子園をはじめとする9競輪場(弥彦、西武園、京王閣、松戸、花月園、伊東温泉、富山、甲子園、西宮)は全国競輪場施設会社の名で組織されている。つまり施設借入の家賃を支払って競輪事業をしている訳で、売上のパーセンテージによって施設借入料を支払う関係上、収益が減ると採算がとれないということになる。 
 甲子園競輪場のバンクには、競走に影響のない程度で民間企業のこうした広告も入っており、収益源に一役買っている。
 昔から良く言われることだが、競輪事業を民間企業にやらせたら、商売上手にもっともっと売上を伸ばすこと間違いない、といわれているが、「公正」を重視するあまりファンサービスを置き去りにしてきたお役所仕事としてのツケが今の売上低迷の原因の一つとして挙げられるのではないだろうか。


 廃止論で渦巻く甲子園競輪場だが、選手にできることは、兎に角ファンに良いレースを提供することだけだ。
 自分の出場するレースの約2時間前からウオーミングアップを開始。ストレッチやランニング、そしてこのローラー練習等で本番までの心と体の準備をする。
 レース終了後は、ローラーでクールダウン。
 朝練習から最終レース終了後まで一日中、ローラー練習場が空くことはない。


 1999年10月開催のオールスター競輪誘致にあわせて建設された甲子園競輪場選手宿舎(甲子園サイクル会館)は、総工費9億円をかけて1999年(平成11年)5月に竣工した。

 鉄筋コンクリート造5階建、収容人員128名(4 名×32室)の豪華な宿舎は、それまでバス移動だった西宮競輪場との併用宿舎とは違い、競輪場選手管理棟横に隣接された。

 浴室は5階にあり、サウナはもちろん休憩デッキも設置され眺望が素晴らしい。

 施設面での充実が図られ、これからというときに廃止論が取り沙汰されるというのも残念なことだが、兎に角、甲子園競輪場がんばってもらいたい。

 選手はレースが終わると各々自分のベッドで哲学書や歴史書、スポーツ医学書を読む。ごくたまに女性の裸の載った書物を読む(観る)選手もいる。
 また、新聞は一般紙の政治欄や世界情勢欄を入念に読み見聞を広める。ごくごくたまにスポーツ紙の風俗ページを読む(観る)選手もいる。
 テレビはNHKの教養番組またはニュースを真剣に観る。ごくごくごくたまにお笑い番組やくだらないドラマを観る選手もいる。
 夕食後、またベッドで哲学書や政治経済、スポーツ医学などグローバル分野にまで視野を広め、教養を深める。ごくたまに…。もう止めた。こんなこと書いても誰も信用してくれない。
 選手は本能と生理に従い、健康で文化的な宿舎生活をエンジョイ?している。
 最終日ともなると控え室に散乱する妖艶な雑誌に歳を忘れて(こっそり)目がいってしまう。(オーッ、スゲー、アッ、アッ)思わず唸ってしまう卑猥なポーズに、しばしレースの事など忘れてしまう。
 関係者以外進入禁止の男の世界は、まさに子供のようなかわいい世界である。 

 選手は宿舎では一体、  
  何をしているのだろう?


という疑問にお答えする。

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