独立事典2004(リクルート社発行)に写真付きで掲載
横濱たより141号
 
2004.1.25 発行

奇妙な仕事依頼のメール

 今から2ヶ月ほど前(2003年11月)、奇妙なメールがマッキントッシュと携帯電話に入ってきた。同時に送られてくるのはhttp://mike.co.jpのサイトを見ながらの人がほとんどだ。
 メールのタイトルは【撮影&取材のお願い】で始まっていた。
 商業写真家(注1)として撮影依頼(静止画の写真、または、動画のデジタルビデオ)を受けるのは日常業務であり、分煙活動家、事実婚の実践者などで取材を受けることは有るが、【撮影&取材のお願い】というのは初めての出来事だった。(注1)全国津々浦々に有るような成人式や結婚式をメインにネガフィルムで撮影・プリントする写真館[税務署の資料では肖像写真家]ではなく、雑誌やカタログ、新聞、チラシなどの商業印刷物用のポジティブフィルムで撮影する職業。21世紀に入りデジタルカメラを使うことによってポジフィルムの使用は激減した。ちなみにテレビなどで取り上げられることの多い「丹頂鶴の一生」とか「古代遺跡を訪ねて」などという写真展を開いたり写真集を販売することをメインに活動している人のことは「写真作家」と呼ぶことがある[税務署の資料では美術写真家]。
 撮影依頼は確かにそれで間違いないのだが、掲載雑誌に載ることを承諾して、取材に協力することが前提になっての撮影依頼だった。勿論、高圧的に取材に応じろという感じではなく、内容を説明してしているメールだった。宣伝にもなると取材をOKし、出来るだけの情報をざっくばらんに話した。
 写真は仕事場の雰囲気が分かるようにとの要望だったので、カメラやマッキントッシュが分かるようにレイアウトして、パートナーでイラストレーターの月田千栄子をモデルとしてテスト撮影した。(左図参照)
 当時はビデオカメラは2台だったが正月明けには3台になりパソコンのレイアウトも変更になっているので今見ると古くさい写真に見えてしまう。

フリーランス・専門職で独立のコーナーに「ビジュアル・クリエーター」として登場
 2004年1月15日発売の独立事典2004が送られた来た。http://www.recruit.co.jp/BI/magaplaza/mook.html
 先輩登場&匿名調査による「20名の回答」のなかで「デジタル」「マスコミ」「生活」「ビジネス」の4分野に分けられ、私はなんと「マスコミ」のメインとして写真入りで大きく扱われていた(P.243全面)。他の方は匿名だし、多くは東京都。
 編集者は当初私の職業を「商業写真家」だと思っていたようだが、話を進めていく中で職種を変更せざるを得なくなった。
 確かに今でも1000万円前後の年商の中で、写真撮影から得られるものが半数以上だが、ウェブ制作や運営管理、ビデオ撮影・編集・動画配信などが有機的に結びついている仕事が多くなっている。名刺にはかなり以前から商業写真家という記載はなく、「写真をベースに想いを形に」とか「ITマルチメディアプロデューサー」と書いていた。写真家と書いてしまうと私のやろうとしている仕事の範囲が逆に狭まってしまうためだ。
 最終的に編集者は、写真・ビデオ・ウェブという切り口から「ビジュアル・クリエーター」という職種名を考えてくださった。2004年からは名刺にこの職種名を書くようにしている。

 取材や校正の段階で自分自身の仕事の内容や方向性を見直すまたとない機会になった。自分自身では気が付かない点も客観的に見えてきたし、編集者には感謝している。(勿論、写真撮影料[正確には印刷物への写真使用料]も入ってくる)
 記事の中で目標年商1500万円、年収600万円と現実的な数字を言ってしまったが、もう少し夢を膨らませて言っておけば良かったと少し反省。しかし、従業員は雇わずやっていく選択をしているので大儲けは出来ないだろうが、自分のアイディアを形にしながらのSOHOスタイルが自分にはぴったりだと思っている。
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