防災まちづくりは普段の生活から

横濱たより189号
 
2005.7.15 発行

防災まちつくり大賞第9回防災まちづくり大賞事例集
 ある日(財)消防科学総合センターhttp://www.isad.or.jpという全く知らないところからどっさりと宅配便が届いた。明けてみると第9回防災まちつくり大賞事例集だった。
 2004年7月18日に福井豪雨災害が起こり、5日前に起こった新潟豪雨災害の復旧・復興の様子をインターネットを通じて見たり関係者とメールで連絡を取ったりしていた。
 その中で無料フリーマーケットが好評だったことを知り、有志数名で「楽市楽座in福井」http://mike.co.jp/raku/を開催することとなった。インターネットの呼びかけに応えてくれた全国からの支援物資や義捐金に大いに助けられた。
楽市樂座in福井報告CD-R 多くの人と情報共有がしたくて、報告書も配布資料のファイルや動画入りのCD-Rにして関係者に配布したり、地震の復興作業をしていた中越青年会議所になどにもお送りした。災害に際しては初めて直面する問題が多いので少しでも内容をわかって貰うためにわかりやすいものをと考えた。
P.144~145に紹介 その一環として、防災まちづくり大賞のHP部門にも応募していたのだがすっかり忘れていた。全国から多くのアイディアが寄せられた200ページにも及ぶ分厚い冊子の中の144〜145ページの見開きで優良事例として紹介された。
自助・互助・公助で地域で連携

 災害発生時にはまず、自分(家族)の身を守るのが第一(自助)。その次に隣近所で声を掛け合い助け合う(互助)。そして最後に外部からの公的な救援(公助)となるが災害発生後72時間くらいは来ないと言われている。まず、各家庭で何から始めるかは横濱たより183号184号の「危機管理意識と防災準備」などを参考にしていただくと良いだろう。
 横濱商館のある木田地区は、福井市のホームページによると屋外避難所が下馬公園(夏祭り庫行う公園。鳥の公園としてファミリーに親しまれている美術館隣の大きな公園は下馬中央公園、ゴミステーションがある身近な公園は下馬東公園が混同されている)、屋内避難所が木田小学校となっているが知らない住民も多い。第一、徒歩で30分ほど掛かる木田小学校にたどり着いたところで避難場所が確保できるとは到底思えない。我が家では緊急時には福井県立図書館に集まることを平時から話し合っている。
 Y2K問題(横濱たより018号020号参照)の時は自治会の集まりで警戒を呼びかけても「頭のおかしな人が引っ越してたわい」程度の反応だったが、2005年での防災組織結成の呼びかけには真剣に耳を傾けてくれた。個人的に防災準備を始める仲間も増え始めた。自治会長さんも周辺の自治会長と連絡を取り合い積極的に動き始めました。
 自宅の倒壊防止対策や生活備蓄はもちろんのこと、互助をスムーズに行うためにも日頃からのご近所付き合いは非常に大切。子育て中のお宅との連携も重要。地元の行事には出来るだけ参加するように心がけている。
 「天災は忘れた頃にやってくる」というが、福井大震災(1948年(昭和23年)6月28日)からもうすぐ60年。体験者もどんどん減っている。普段の生活から万が一のことを悲観的に想定し、その時は慌てず騒がずパニックにならないように楽天的に生きようと思っている。平常時は楽天的で災害時に悲観的になってはならない。

 

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