11月29(日)に、勝山市消防本部で普通救命講習を受講してきた。防災士の認定には、救命技能も求められているからだ。(横濱たより 第490号参照)
座学では、心肺蘇生法だけではなく、怪我人の止血法、骨折時の応急処置などを学ぶ。止血や人工呼吸時では、感染症を防ぐことにも目が配られていた。
実習では,人形を心肺停止者に見立て、心臓マッサージ、人工呼吸法とAED(心臓救命装置)の実践。
それよりも重要なのは、誰かに119番通報を頼む際に「誰か!」ではなく、「あなた!」と信頼できそうな個人に頼むこと。これは、集団心理のひとつである傍観者効果(自分以外に傍観者がいる時に率先して行動を起こさないもので、傍観者が多いほどその効果は高い)を予防するの良いだろう。
10年ほど前に医療機関の広報活動のお手伝いをしていた頃、誰が頼んだ訳でもないのに静かに「AED」が病院に導入され、学校や公共施設にも設置されるようになった。それも、アメリカ製の高額商品でバッテリーや電極パッドのメンテナンス費用も馬鹿にならない。さらに、すべての心停止に効果があるのではなく、「心室細動」という状態でしか機能しない。実際、勝山市くらいの規模では、1年に1度使うかどうかというレベルらしい。
それよりも、どんな心停止にも有効で、感染防止にも効果的な人工呼吸用マスクをすべての住民に配布し、救命・防災意識の向上を図った方が、良いと感じた。
教官との雑談の中で、小さな消防署では、消防士と救急隊員は分かれていないこと、3チームの24時間勤務になっていること、悪性感染症のパンデミック(大規模な流行)の際は救急隊員ではなく医療機関がその対応に当たることなどがわかり有意義な3時間となった。
防災士資格取得試験の合格通知も届いたので、認定料5000円を支払って手続きに入りたいと思う。
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