   
2015年12月19日（土）に福井新聞社風の森ホールで行われた講演会を最前列で見てきた。
 田中光敏監督は、北海道出身だが、昔から福井と縁があり、講演会をお聞きするのは今回で3回目。（390号参照）
映画「海難1890」は、10年以上準備に費やし、日本トルコ合作としてついに完成した大作。トルコでは、12月25日に300館ほどの劇場で公開される予定。タイトルは「エルテュールル1890」（トルコ版はこちら）
映画は、史実をベースに「まごころ」を本気でとらえた力作。講演会では、メイキング映像も流され、先日見た映画のシーンが思い出された。 メイキング映像はこちら。
125年前の海難事故をテーマにしたため12月5日に公開されたようだが、映画の見所は、1985年のテヘラン邦人救出劇をトルコロケで撮影した後半。とにかく、涙が止まらなかった。映画を見てこんなに泣いたのは、黒澤明監督の「天国と地獄」くらいかもしれない。
日本とトルコ以外での公開ではタイトルが「125 YEARS MEMORY」。本音で語る対談では、トルコから伝わった楽器の琵琶や月と太陽がデザインされた兜の話も出されたが、福井県金津町で制作されたガラス瓶のエピソードは出なかった。監督の想いとしては別のタイトルをイメージしていたそうだが、小道具として「太陽」とか、「月」が出てくるし、両国の国旗にも描かれている。
もう一度、劇場に足を運んで見てみたい。2度目は字幕スーパーも見ないで済みそうだ。インシアラー。
|
第494号 2015.12.19