マーク選手として、先行選手から千切れることほど屈辱なことはない。

【レース経過】

　目標のない斉藤が牽制スタートを嫌って前に出た。その後を江嶋が追い、以下、南、鳥越などが追走した。

　一周を回ったホームストレッチでは、前から斉藤 - 江嶋 - 南 - 鷲田 - 河野 - 吉良 - 鳥越 - 山田 - 梨野の並びで落ち着いた。

　淡々とした周回を重ねたあと、あと２周のホームストレッチ付近から鳥越 - 山田 - 梨野が上昇を開始、ジャン前の１センターから３番手の南のアウトで併走状態が続いた。南は、車を下げず、そのまま鳥越のインで粘りジャンを迎えた。

　あと１周の４コーナー付近で、南はアウト併走の鳥越をこじ開け、そのまま斉藤 - 江嶋を叩いて先行。その動きに、７番車鷲田も反応したが、４番車鳥越後位の３番車山田に押し込まれ千切れた。

　南に押し上げられた鳥越だったが、後続のもつれる間に、うまく南の先行の番手にはまりこみ、最終４コーナーから難なく追い込み１着でゴールした。

　７番車鷲田は、最終４コーナー５番手からインを突いたがコースが開かず７着でゴールした。３番車山田は７番車鷲田に競り負けるも、再度バックから捲り上げ２着でゴール。

【敗因】

　斉藤利治、江嶋康光、梨野英人、吉良勝信など、レース巧者が揃った今節、先行１車の地元の南にジカ付けできる鷲田 - 南の車券が１番人気となった。

　このレースの勝負どころとなったのは、あと１周のジャンの４コーナーで、南の突っ張り先行に私が千切れたのが最大の敗因だった。

　自在性のある鳥越にしてみれば、斉藤 - 江嶋の後位を回っている南さえ封じ込めていれば、仕掛けてくる者はいないということで、アウトから押さえ込みにかかった。

　しかし、その南は、強引に鳥越をこじ開け突っ張り先行。鳥越も突っ張られた時は、一瞬焦ったと思うが、こちらも予定してない南のこじ開け先行に立ち後れ、３番車の山田にもうまく押し込められ追走できなかった。

　マーク選手として、先行選手から千切れることほど屈辱なことはない。ここに来る前の練習では感じが良かったが、出足の悪さが悔やまれた一戦だった。