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 「久留米」と聞いて、松田聖子、中野浩一、藤井フミヤと共に、「競輪場のある街」という連想がはたらくよう期待する。


久留米競輪場

取材:2000年8月

【質問】久留米出身の有名人を3人挙げなさい。

 
まず何と言ってもこの人。スキャンダルを喰って力強く生きている元祖ブリッコ歌手・松田聖子。次に我ら競輪界が生んだスーパースター、世界戦V10の中野浩一氏。
 そして、「他に誰がいるかな?」と私がJR久留米駅から競輪場に向かうタクシーの中で女性の運転手さんに質問したら、「ホレ、あのグループで歌っていたホレ、アノ、なんだったかね。歌のうまい人」。            
 私は、一緒に参加した北山剛選手(福井・58期)と顔を見合わせながら(そのホレ、アノ)が誰だろうかとクイズに夢中だった。私は、芸能関係はまるでダメだから、その女性運転手さんと北山選手のやりとりを横で聞いていたが、何度か不正解が続いたあと、
(運転手)「ホレ、今はもう解散したアノ人」 
(北山)「あっ、チェッカーズの。ふ、ふ、藤井フミヤ!」
(運転手)「そう、そう、フミヤ君、フミヤ君」。
 そうか、そうかと納得し、やっとクイズの正解が出たところで丁度、久留米競輪場のある正源氏公園内の敷地に入った。
 久留米競輪場は戦後、軍事施設があったというこの場所に建設されたそうで、全国第2位の敷地面積を誇っている。公園となっている小高い山の中にある久留米競輪場は、森林に囲まれ、蝉の声がやけに五月蠅(うるさ)かった。


 久留米競輪場は、1991年7月に全日本選抜競輪を開催しており、私も当時はまだS級1班でこの開催に出場したことを記憶している。
 その時の開催に合わせてこのメイン特別観覧席が建てられたということだが、2階には指定席が301席、3階には284席が用意されていて料金はともに1000円。
この位置からのレース観戦はTやみつきUになるそうである。
 その後、1コーナーにもこの特別観覧席が建てられ、第10回共同通信社杯(1998年1月24〜27日、優勝・神山雄一郎選手)も開催された。
 久留米競輪場には、こうした有料特観席が約1500席あり、無料席約4500席とあわせて約6000席が設けられている。 

 九州に来て楽しみなのは、以前、熊本競輪場施設紹介の食堂でも書いたように、「タカナ炒め」が食べられるということだ。
 この開催も北山選手と二人でビールを飲んだ後に、このタカナをご飯の上に乗せて味わった。二人とも涙を流しながら食べた(?)ほんとにうまい。中皿で300円(二人前)だが、喧嘩しないよう?おばさん(昔お嬢さん)に、それを二皿頼む。すると愛想の良いT昔お嬢さんUが、笑顔で
「そんな沢山食べっとっとね」と舌を噛みそうな九州言葉でしゃべってくる。こちらも
「心配せんでよか、全部たべられるけん」と返す。(なぜか、九州弁が自然と出てくる)
するとものの2〜3分でそのタカナがやってきた。
 私と北山選手は毎日それを頼み、満足顔で食堂をあとにするのだった。

 森林の多い久留米競輪場には、楠(くすのき)などの大木が点在している。その一つ、宿舎のそばにあるこの楠の木も、弥彦の杉とともに誠に立派な大木だった。乗用車がミニカーのようにしか見えない。
 私はレース前のウオーミングアップ中、「(この楠の木は)樹齢何年ぐらいですか?」と、通りすがりの従業員に訊いた。
「さあ?」と、ハッキリとした返答は返ってこなかったが、ただ言えることは、この木が、久留米競輪場の変遷をジッとこの場所から見ていたのは、間違いないだろうと。

 おそらくプロと名の付くスポーツ選手がタバコを吸っている現場をファンが見たとしたら、失望するのではないだろうか。
 競技によってはタバコを吸っても影響が無いものもあるだろうが、しかし、あるプロゴルファーがタバコを吸ってプレーをしている場面をテレビで観たことがあるが、あまり観る方としては感じの良いものではなかった。 
 以前、巨人軍のピッチャー桑田選手が言っている記事で、ロッカールームは禁煙にして欲しい、というのを読んだことがあったが、支度裏では選手によってはプロとしてあるまじき行為(喫煙)がまかり通っているのが現実である。
 喫煙がプロとしてあるまじき行為かどうかは論外として、吸う権利と吸わされない権利というのは、昨今、どこの職場でも問題視され、多勢に無勢、喫煙者は肩身が狭くなってきているのが現状のようだ。(本来、他人に迷惑を掛けている連中の肩身が広すぎた)
 喫煙者と非喫煙者、両者の言い分はそれぞれあって、それならというわけで、「分煙」つまり吸うのは勝手ですが、よそでどうぞ、というのが一般的になってきた。
 競輪選手においても最近ようやく「分煙」が取り入れられ、競輪場選手控え室は「禁煙」となっている所が多くなってきた。喫煙する選手は、喫煙所まで移動して至福の時を過ごす訳だが、中にはルールを守らない不届き者もいて、それを注意するのが憚れることもある。
 いずれにしてもタバコを吸うスポーツ選手、というのはあまり感じの良いものではない。それにタバコを吸う人に言いたいのだが、必ずといっていいほど灰皿の後始末をする人に喫煙者は少ない。これは食事をした後、すぐに食器を洗うのが面倒くさいのと同じことだからではないだろうか。至福の時を過ごしたら、後始末も自分でしなさい。
 ちなみに私は禁煙車に乗り、タバコを吸う人のそばには行かない。こんなタバコ嫌いな私でも、若い時、タバコを吸っていた時期があった。だから、タバコを吸っている人の気持ちもよく分かる。トイレでしゃがみ込んでの一服、ビールを飲んだ後の一服、1着を獲って選手控え室で呑む一服、寒い冬空、肩を丸めてマッチに火を点ける瞬間、あーッたまらん。でも、そこのあなた。タバコは百害あって一利無しだ。悪いこと言わん。早いうちに止めた方が良い。私の同級生でタバコ吸っている人、みんな顔色悪い。老けている。臭い。汚い。(失礼)
 それでもタバコを吸うことを正当化する人、どうぞ他人の迷惑にならないように、そして、お体大切に。

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