ふくいニューイヤーコンサート2003
横濱たより113号
 
2003.1.15発行

今年で10回目の恒例コンサート
 1月12日(日)に福井市文化会館で開かれたコンサートを楽しんできた。地元福井で活動する5つのグループの合同コンサートだ。2003年の今年は10回目を数え、毎年楽しみにしている観客も少なく無いようだ。主催は、ふくいニューイヤーコンサート実行委員会だが、レストラン・フルート ドゥ パーン(文化会館B1)の浦井和美オーナーの尽力に負うところが大きい。
 オープニングは、「高橋雅抄とグループ雅」による箏曲。ウィーンを中心に海外でも演奏活動をしている。 艶やかな和服姿と赤い毛氈の組み合わせは何とも日本の新春という雰囲気が盛り上がる。箏と十七弦の小組曲(山本邦山作曲)は、静かにそして力強く会場内に響き渡った。
 続いて、合唱。混声合唱団「アンフィニ」と女声合唱団「もんしろちょう」が出演した。「もんしろちょう」は指揮者やピアノ伴奏者も女性という構成で、団員は60歳以上に限るというユニークなものだが、魚のイラストボードを使った演出など楽しませてくれた。
 ここまでが、第一部で休憩時間に入った。ロビーではワインやジュースのサービスが行われた。これも、協賛の(株)ヤスブンの提供で恒例になっている。まさに新春に相応しい企画。入場料が500円(高校生以下無料)というのもリーズナブルだ。

西沢純子とエレガントストリングスアンサンブル

 第2部は大正琴演奏から幕が開いた。大正琴奏者・西沢純子率いるアンサンブルは、合奏用に編曲された譜面を用い改良された楽器と多彩な演奏方法を取り入れている。従来の単調な大正琴のイメージが変わってしまうだろう。
 ソプラノ1st.ソプラノ2nd.、アルト1st.アルト2nd.、テナー1st.テナー2nd.、それとベースの7つのパートから織りなすサウンドは重厚で聴きいってしまう。特にアンプを通したベースラインは魅力的だ。 途中、ギター伴奏を独奏やパーカッションを交えた演奏もあり十二分に魅力を堪能できた。
 この大正琴というのは、唯一日本が発祥となっている楽器だ。名前からわかるように大正時代(1912-1926)に作られたものだ。雅楽で使われる楽器はそのほとんどが中国やインドが原産のもの。この大正琴の魅力を世界に発信しようと2003年元旦から西沢純子の部屋を開設している。(http://www.junko-japan.com
  最後は清水八州男指揮する福井室内管弦楽団(1989年設立)の演奏。こじんまりとして編成でうまくまとまった演奏を聴かせてくれた。
 トランペット吹きの「子守唄」という楽曲では、ちょっと変わったトランペットの音色を披露してくれた。 「美しく青きドナウ」などのワルツを含め新春に相応しい選曲で楽しい雰囲気のままフィナーレを迎えた。
 最後は合唱団に加え、箏2本、大正琴5本を加えて「ふるさと」を演奏。指揮者が客席に振り向いてタクトを振ったり、会場の人も交えての合唱となった。
 このコンサートはある分野の音楽を聴く一般的なものと違い、幅広い分野の音楽を一度に楽しめるのが魅力のひとつだ。最後の合同演奏のように全く分野の違う楽器もひとつの音楽に溶け込んで、音楽の持つ柔軟性を再認識させてくれた。


 

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