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この決勝戦のメンバーなら5着は妥当なところかと自分に納得させていた。 決勝のメンバーは、兒玉慎一郎(香川) -
尾崎勝弘(徳島)、三宅達也(岡山) - 藤原克成(岡山) -
宇都宮聡(山口)、瓦田勝也(福岡) -
甲斐賢治(熊本)、それに本村譲治(愛知)、鷲田善一(福井)となった。四国と中国、それに九州ラインに私と本村がどこに付くかというこのレース、私は前期S級の実力者兒玉の四国後位で様子を見ることにした。本村はゲリラ戦で闘うということだった。 初日、準優と雨の中でのレースだったが、決勝は曇り空ながら晴れていた。1ヶ月ぶりの競走で初日から少し重たい感じがしていたが、決勝に乗れたという精神的な安堵からか、ウォーミングアップ中から足は軽かった。 決勝の号砲が鳴った。牽制があったが、誘導員が1コーナーに差し掛かった所で、私は前に飛び出して行った。 決勝の距離は2400E、6周だった。2周を回ったところで隊列は前から兒玉
- 尾崎 - 鷲田 - 瓦田 - 甲斐 - 三宅 - 藤原 - 宇都宮 -
本村となった。 赤板表示を迎え、6番手以下の三宅ラインがゆっくりと上昇してきた。それに併せるように瓦田も上昇する。瓦田は誘導員を一旦交わして三宅の後位に飛びつく気配だ。 あと一周の4コーナー、私は兒玉の動きに注目した。どうやらここからは仕掛けないな、と思った。咄嗟にわたしは、インを突いて前に切り換えて行くことにした。出来ることなら何処までもインをしゃくって一車でも前に行きたい気持ちだったが、瓦田が外帯線を外していないから、その後ろで甲斐と併走になった。 最終1センター、外の甲斐を押し上げると走注になるからそのまま走っていたが、甲斐が遅れたため、私は瓦田の後位6番手の位置を確保した。ここで瓦田が捲りに出てくれたらいいのにな、と思ったがそれはなかった。 最終2コーナー前団が緩んだこともあり、私は一か八か捲くってでた。 結局、兒玉は捲りきって3連勝した。兒玉の後ろにいた尾崎は離れてしまったが、もしあのまま尾崎の後位にいたら何着だっただろうかと、目標を掴めないで臨んだこの決勝戦のメンバーなら5着は妥当なところかと自分に納得させていた。 |
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