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向日町普通競輪 第3日目 A級決勝 2001年4月6日(金)

 「鱈(タラ)の話は北海道に行って言え!」

【レース経過】

 牽制スタートで始まった決勝戦。号砲が鳴ってから数秒後、ようやく6番車の花井が前に出た。その後を鳥越、白井の中部勢が追い、後続もそれに続いた。

 2周を回ったところで、前から花井 - 山田 - 鳥越 - 白井 - 渡辺十夢 - 鷲田 - 吉良 - 南 - 寺元の並びでとなった。

 動きがあったのは、赤板表示を迎えたホームストレッチ付近。後方8番手の位置から南 - 寺元が上昇してきた。

 ジャン前の2コーナー、誘導員との車間を空けていた花井は、南の上昇に併せて突っ張り先行策を取り、南は叩けず花井がそのまま先行した。すかさず8番車渡辺十夢 - 鷲田の福井ラインは、ジャン2センターから踏み込んで行った。

 しかし残り1周のホームストレッチ、渡辺十夢が逃げる花井を捕らえるかに、追走の5番車鷲田が離れ気味。花井後位の9番車山田にブロックされ、千切れてしまった。

 渡辺十夢は、最終1コーナー、花井を押さえて鼻に立ち、そのまま全速で逃げる。

 最終バックストレッチは、前から渡辺十夢 - 花井 - 山田で通過、その後位はもつれた状態だった。

 渡辺十夢の番手を追走する形となった花井は、番手捲りを打ったが、渡辺十夢に合わせられ、失速。

 山田が逃げる渡辺十夢を交わし優勝を決めた。2着には、もつれた状態から鳥越を競り落とした吉良が入った。

【敗因】

 鳥越 - 白井の愛知勢、花井 - 山田、渡辺十夢 - 鷲田の福井コンビ、そして南 - 寺元の4分線となったこの決勝戦。あと吉良がどのラインに付けるかだったが、問題は、福井コンビの位置取りだった。

 花井 - 山田もしくは鳥越 - 白井の中部勢が前付けするだろうから、福井勢はその後位を狙い、南 - 寺元を先に動かせて、その上をカマして出る作戦を想定してレースの臨んだ。

 スタートして、花井、鳥越が前に出て行ったので、私はその後ろを取りに行った。南も私同様の作戦を考えていたようで、中部勢の後位を狙ってきた。しかし、百戦錬磨の私は巧みに中部勢後位を確保し、かくして位置取りは成功した。

 後は、予定通り花井 - 山田 - 鳥越 - 白井を南 - 寺元に押さえさせ、ジャンで渡辺十夢に突っ走らせれば久々の「優勝」だとほくそ笑んでいたが、その私の目論見は無惨にも崩れ去ってしまった。渡辺十夢の鋭発進に付いていけなかったのだ。渡辺十夢のダッシュが良いのは先刻承知だが、まさか番手ジカ付けで千切れるとは思わなかった。何とも情けない一戦だった。

 歳を取るとダッシュ力がなくなってくるが、それを練習でカバーしてきている。しかし、さらにダッシュ力の強化を図らなければならないと、あらためて実感させられたレースだった。

 「付いていけば優勝だったのに…」と悔やんだが、「鱈(タラ)の話は北海道に行って言え!」とは良く言ったものだ。

 優勝するにはほど遠い実力だったのだ、と気を取り戻して明日からまた練習しなければならない。桜の花びらが舞い散る街道練習に出よう。

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