気合いだけでは競輪は勝てない、という事を立証するような開催だった。
【レース経過】
9番車の岡田浩太(岡山・78期)が病気欠場のため、8番車花井良浩(三重・57期)が共退き欠場(同枠の選手の欠場に伴っての欠場)となった。
9車立てがいきなり7車立てとなったが、戦前の予想は、加藤寛次
- 中村泰啓 - 岡田浩太ライン、友田雄介 -
寺崎修の熊本コンビ、それに花井良浩 - 鷲田善一 -
中村郁彦 -
井上直彦ラインだったが、選手紹介の並びは、加藤 -
中村泰 - 鷲田 - 中村郁 - 井上、友田 -
寺崎、となった。
号砲が鳴って、3番車の友田が飛び出すと同県の寺崎が後に続き、1番車加藤、7番車中村泰がその後に続いた。
スタートしてすぐ1センターでは、前から友田 -
寺崎 - 加藤 - 中村泰 - 鷲田 - 中村郁 -
井上の並びとなった。
2周回目バックで鷲田は、3番手の加藤を動かす為に熊本の後位に並びを移し替えたが、5番車の中村が続いてこなかったので、3周回目1センターで車を下げ、再びスタートした時点での並びに戻った。
赤板を過ぎ、2コーナーから3番手にいた加藤が踏み上げると、誘導員との車間を空けていた友田は、誘導員との距離を詰め突っ張る気配。さらに加藤が踏み込むと再度友田は誘導員を交わし先行するぞ、とばかり誘導員との距離を詰め、加藤を牽制した。
加藤はそのモガキ合いを嫌って3番手に引きかけたが、2番車の鷲田にインをすくわれジャン2センターから発進を余儀なくされた。
そうしているかに5番車の中村郁が加藤の踏み出しに合わせて追い上げ、あと一周のホームストレッチでは、逃げる友田
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寺崎とそれを捲る加藤、その加藤の後位を両中村が競り合う激しい展開となった。
友田と加藤のモガキ合いは、あと一周の4コーナーから最終2コーナー出口付近まで続いたが、加藤
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中村泰後位に切り換えた鷲田が2コーナー直線立ち直ったところから捲りを打った。
しかし、これを7番車中村泰がブロック。最終4コーナー、再三の競りを凌いだ中村泰が直線抜け出し1着でゴールした。
【レース感想】
前日にメンバーを観て、加藤と花井のどちらに付けるか迷ったが、積極性で花井に付ける方が正解だろうと思い花井後位宣言をしたのだが、その花井が予想だにしない共退き欠場となり、目標を失ってしまった。
中村泰啓は、加藤に付けると宣言しているだけに、通常なら加藤後位を回れるのだが、花井がいなくなっては、そんなわがままも通らなかった。
また、中村泰と競ってまで加藤後位を奪い合う気も沸いてこなかったし、目標の共退き欠場という不運が今節を象徴していた。
初日、二日目、そして最終日と、結果は正直に出るものだと思った。やはり練習不足は否めないということか、気合いだけでは競輪は勝てない、という事を立証するような開催だった。
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