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和歌山普通競輪 第2日目 準優 2001年6月17日(

原田が捲りに出た瞬間、間髪を入れずインを突いた。

【レース経過】 

 準決勝のメンバーは、特選豪快に逃げ切った原田を筆頭に、竹本 - 赤松誠一 - 三輪の中四国ライン、浪口 - 福島 - 中野の九州ラインとなった。原田には、勿論、鷲田 - 赤松吉博の近畿勢が付け、綺麗な三分線となった。

 号砲と同時に原田が前に飛び出し、鷲田、赤松誠、三輪と続いた。並びが整ったのは2周回目の1センター付近で、前から原田 - 鷲田 - 赤松吉 - 竹本 - 赤松誠 - 三輪 - 浪口 - 福島 - 中野となった。

 レースが動いたのは赤板表示を迎えたあと2周のホームストレッチ付近からで、後方7番手にいた浪口 - 福島 - 中野の九州ラインが、竹本 - 赤松誠 - 三輪ラインを牽制することなく原田の突っ張り先行を警戒して早めに押さえてきた。

 浪口はジャン前のバック付近で原田を押さえ込むと、打鐘と同時に誘導員を交わし先手を奪った。

 すかさず中団にいた竹本 - 赤松誠 - 三輪が浪口 - 福島 - 中野を叩き、あと一周の4コーナーでは、後続集団を引き離し先行態勢に入った。

 最終ホーム線の通過順位は、前から竹本 - 赤松誠 - 三輪の中四国ライン、その後を3車身ほど離れて浪口 - 福島 - 中野の九州ライン、さらに1車身ほど空いて近畿ラインとなった。先頭から最後尾までは、およそ25メートル。

 最終2コーナーを回っても先行する中四国ラインと九州ラインの車間が詰まらない状態、一列棒状で最終バックを通過した。

 ようやく最終3コーナー、4番手追走の浪口が捲くって出たが、1車進んで止まった状態。満を持して最終2センターから原田がやっと発進。原田追走の5番車鷲田は、最インの経済コースを突いて突進。ゴールは先行する竹本の番手絶好から抜け出した赤松が、大外を捲り追い込んできた原田の猛追を4分の1車輪差で振り切った。

 鷲田も初日同様に中を割って3着でゴールした。

【レース感想】

 初日同様、原田が突っ張り先行に出るような展開は想像しなかった。そうなったらいいなと思いつつも、対戦相手とて「プロたる者同じ轍は踏まぬ」ことなど承知していた。
 また、捲りが得意な原田のこと、初日は後続を守ってくれる追い込み選手に果敢な先行で好印象を与え、そして敵には準優以降早めの先行策を仕向け、3日間を乗り切る用意周到の作戦を整えている頭の良い選手だ。

 この準優は、捲りの公算が大、である事は十分承知し、原田から離れないよう追走することしか頭になかった。

 最終バックで、まだ一列棒状だった時は、さすがに届くかどうか心配だったが、脚が軽かったから望みはあると思っていた。

 こういう最悪の展開は一応想定していたから、私は原田が捲りに出た瞬間、間髪を入れずインを突いた。

 最終4コーナーで、4番車と絡みスピードを殺した分、伸びに欠けたが、もし、そのままのスピードを持続できたら頭まで届いていたと思う。
 これも練習の成果だった。恐らく5月の出来なら3着入着は無理だったに違いない。
 これだけ練習して優勝戦に乗れなかったら神も仏もあったもんじゃない、と胸を撫で下ろして汗を拭っていた。

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