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和歌山普通競輪 第3日目 A級決勝 2001年6月18日(月)

「競り」は先行選手の番手に限る

【レース経過】 

 初日特選から決勝に乗ったのは6人だった。

 決勝戦で機動力のある選手は、原田隆(大阪・77期・25歳)と本村隆文(岐阜・81期・22歳)の二人で二分線の展開が予想された。

 しかし厄介なことに選手紹介で赤松が原田の後位を狙って谷に競り掛けてきた。まさかと思ったが、本番でもそれは変わらずスタートした時点から両者の競り合いが続き、原田の後位をインに赤松 - 平田、アウトに谷 - 鷲田、そしてその併走の後ろを平田と同県の山本と続いた。<周回並び(1)>

 もう一人の先行・本村隆文には、同じ中部の本村譲治がジカ付けし、その3番手を吉岡が回った。<周回並び(2)>

 あと2周の赤板表示を過ぎ、初日の特選レースで原田に突っ張られた本村隆は、警戒してジャン前の1センター付近では原田に並びかける勢いで上昇してきた。

 原田は、この本村隆の早い押さえに車をサッと下げ、誘導員の後位を本村隆 - 本村譲 - 吉岡、そしてその後位4番手に切り換えてきた山本に譲り、5番手となった。

 そこで打鐘(ジャン)が鳴った。

 ジャンの2センター、本村隆は誘導員との車間を空けバンク中団まで駆け上がり、原田の巻き返しを牽制し、ホームストレッチからスパートした。

 本村隆の猛ダッシュに各車千切れ気味の状態。さらに原田も3車身ほど車間が空き、その後位を競り合っている選手も隊列が乱れた。

 5番手追走の原田は、最終3コーナーから前団との車間を詰める勢いで捲りを打ったが、最終4コーナー、3番手の吉岡に一発張られて失速。

 ゴールは先行した本村隆と番手の本村譲の一騎打ちとなり、接戦の末、8分の1車輪差で本村隆文が逃げ切り優勝した。

【レース感想】

 レースが終わって、なんで地元の谷君に赤松君が競り掛けてくるのか、と谷選手に訊いたら、以前に谷選手が赤松選手と競り合ったらしく、それでその「お返し」のレースがこの決勝戦ということだったらしい。

 そんなこととはつゆ知らず、私はとんだとばっちりを喰らうハメになった。地元に競り掛けて来るのは余程のことで、江戸の敵を長崎で…ということになった。

 しかし、久しぶりに気合いが入った。忘れかけていた闘争本能を呼び起こしてくれたような気がした。

 周回中から谷と赤松が闘志満々にぶつかり合い、その後位の平田と私も気合いが入った。ただし、「競り」は先行選手の番手に限る。3番手で競っても面白くない。

 おまけに原田は優勝を狙って捲りに構え、その後位は切り換えなしの競り合い状態。おまけに中部勢の積極果敢な先行とあっては、勝てるチャンスは薄かった。

 後味の悪い消化不良のレースだったが、調子が悪いわけではなかったから、次回に望みを託すことにした。

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