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玉野競輪G3 第2日目 準決勝 2002年1月16日(水)
 

 

1番人気を背負っている者の「責任」がそうさせる

 

【レース経過】

 スタートで前を取ったのは、佛田だった。これに鷲田 - 吉川 - 井戸の近畿中部ラインが続き、その後を野原 - 松本の熊本コンビ、そして、後方に山口 - 鈴木 - 渡邊の東日本ラインが続いた。

 1周回目で早くもこの隊列が整い、そのまま周回を重ねた。

 残り2周の赤板表示を過ぎた1コーナー付近から、後方7番手の位置にいた山口 - 鈴木 - 渡邊が上昇を開始すると、前団の佛田 - 鷲田 - 吉川 - 井戸 - 野原 - 松本を一気に叩いて、ジャンの3コーナーで先頭に立った。

 佛田は山口の叩き先行を突っ張りきれず、山口後位の3番車鈴木の横で粘った。鷲田はこれを見て佛田から鈴木の後位に切り換え、最終バックは、山口 - 鈴木 - 鷲田で通過した。

 最終4コーナー、3番手の鷲田が外を追い込むかに、6番手から捲り強襲した2番車吉川が、中を割って1着でゴール。3番手から外を追い込んだ鷲田が2着、鈴木は、山口を庇った分、踏み遅れて3着となった。

 

【非情の切り換え・パート2】

 雨が降る悪いバンクコンディションの中、佛田は押さえ先行をしてくれるものと思っていたが、その佛田がスタートで前に付いたから予定が狂ってしまった。

 事故点の累積だろうか、こうなったら佛田の突っ張り先行を期待するしかなかった。

 しかし、佛田は山口の先行を突っ張り切れず、山口後位の鈴木の番手で粘ったものだから万事休す。ここは前に前にと切り換えるしかないと思った。別に切り換えて行こう、と考えてそうしたわけでもないが、自然と車が出た。

 佛田には申し訳ないと思ったが、佛田が山口を突っ張り切れず、番手で粘った時点で、これはダメだと思った。

 これも、過去の経験から生ずる「レース勘」というものだろうか。

 きのう同様、目標の先行選手から切り換えて前に前に進むことは、気が引ける行為だが、準優は確実に3着に入らなければならない。

 きのう同様、1番人気を背負っている者の「責任」がそうさせるのだ。

 レースが終わって佛田に「悪かったな」と謝ると、佛田は自分本来の競走が出来なかったことにかえって恐縮していた。

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