水野晴郎とシベリア超特急
横濱たより136号
 
2003.10.29 発行

シベ超祭り in 福井 2003

 2003年10月24日(木)25日()26日()にテアトルサンク5で「シベリア超特急」祭りで3日連続で映画を見てきた。この映画は評論家として有名な水野晴郎が原作・監督・主演を務めるミステリーシリーズもので、1996年から作られている。
公式サイト:http://www.mizunoharuo.com/
 彼は30年ほど前から約20年間映画番組の解説者を務めており、私も少なからず影響を受けている。自分自身で映画を撮ったとは聞いていたが、今回トークショーも有るということで足を運んでみた。
 彼は非常に気さくな感じで、上映前の館内を笑顔で歩いていて握手や記念撮影、サインにも応じていた。
 サイトの紹介文によると「1931年生まれ。父は軍人。第2次世界大戦中を蒙古、中国-満州で過ごす。戦争終結直前に士官候補生として陸軍入隊。 終戦と共に、母親と幼い弟3人、祖母の手を引いて約2年間、満州の荒野を彷徨う。やがて無事帰国。 9年間、青春時代を母の故郷、岡山で過ごす。戦争中は軍人への道と死ぬ事を教育され、戦後は母に生きる事を学んだ。」となっている。
 彼の作る映画は、反戦思想、夢を持つことの大切さをストレートに表現しているもので、舞台装置として第2次世界大戦前夜のシベリア超特急が用いられている。顔や体型が似ていることから、山下奉文陸軍大将の役を演じている。
 大将の補佐役・佐伯大尉役の西田和昭は、大変いい味を出している。トークショーでも軍服姿で登場し、台本無しでがんがんしゃべりまくる。特に「閣下は天下御免の棒読み科白」「シベ超ワールドにようこそ」「続編が出来るとは夢にも思っていませんでした」などの名調子で場を盛り上げる。前売り券3枚でもらったシベ超3メイキング特別ビデオにサインもしてもらった。

カルト人気の映画
 劇場用の映画を撮るということは数千万円から数億円も掛かる大変なことだが、次々に続編を作ったり有名人を配しての舞台バージョンを作ったりと不思議な感じがする。スタッフに反対されても冒頭のシーンに10分を越える長回しを使ったり、助監督がチェックを入れるシーンでもすんなりOKを出したりとやりたい放題で撮影を進めているらしい。
 監督としてどうかは別として、役者としては登場場面が多すぎる印象を受ける。しかし、カルト人気の映画としては、水野晴郎が出てくることに意味が有るのかも知れない。数々の名画のシーンをモチーフにした場面も多く、それを発見する喜びも大きいのかも知れない。
 3日目のトークショーではクイズ大会も開かれ、かなりマニアックな問題も出された。受付に貼ってある部屋の名前は?(正解は、車掌室)、1作目の閣下の最初の科白で出てくるロシア料理の名前は?(正解はボルシチ)などなど。前日にビデオを見ていたので難なく答えることが出来た。 最終的に2問正解し、3作目の舞台となった「菊富士ホテル」の名前入りの特製スリッパを2組頂くこととなった。
 晩年の生きたかとして大橋巨泉のようなセミリタイヤも非常に魅力的だが、水野晴郎のように精力的に自分のライフワークとしての映画製作・上映会活動をがんがん進めていくのも面白いかも知れない。
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