福井市神明神社
おしんめさんの愛称で知られる福井市宝永の神明神社は、初詣は混雑を見せるものの、春祭りの屋台の数は年々規模が縮小してきている。秋祭りになると更に落ち込みが激しい。最盛期の4分の1くらいではないだろうか。
私が子供の頃(1970年頃)は、囃子方の山車も出ていたし、屋台の列が隣の佐佳枝の社まで続いており、お化け屋敷や見世物小屋も来ていた。(その場所は婚礼・展示会用の儀式殿が建っている)
御神輿は出て、神事を執り行っているが、担いでいるのは福井工業大学の運動部の学生さんのようだった。
私が全米ツアーから帰った1990年頃には、既に小さくなっていた。それでも、桜通り沿いの焼き物市や仁愛高校周辺の植木市が出ていたが、2004年にはそれも姿を消していた。
境内を散策していると、同級生達とすれ違ったりするが、同様に規模の縮小を嘆いているようだ。それでも、子供達には非日常空間での遊びは楽しいようで、スーパーボールすくいやラッキーボールをして、水飴をなめたりしている。
福井市役所隣に位置する佐佳枝廼社では、境内に屋台の業者を入れずに地元の商店街の人が焼き鳥を焼いたりドリンクを販売したり、ミニSL(子供100円)を運行したりしている。歌や踊りを鑑賞するテント舞台も作られている。
元々、大きな規模の祭りではなかったが、独自の方法でがらりと雰囲気を変えている。
娯楽が多様化し、日常と非日常の区別が希薄になってきた現代、お祭りに興じる人が減ってきているように思われる。
福井三大祭り
三國祭り、敦賀祭り、おしんめさんを福井三大祭りと称されてきたが、他の祭りは、おしんめさんほどの規模の縮小は感じられない。
特に北陸三大祭りのひとつに数えられる三國祭りは雄大な山車人形の人気は衰えていない。狭い港町を電線をよけながら進む山車人形には圧倒される。
地元の小中学は休みになるし、社会人で会社を休む人も少なくない。(他の二つは、御車山祭-富山県高岡市関野神社 5/11、青柏祭-石川県七尾市5/13〜5/15)
敦賀祭りは9月初頭に10日間以上開かれ賑わいを見せている。気比神宮は北陸道総鎮守、越前國一の宮として敦賀市のシンボル的存在だ。境内に10以上の小さな神社も存在していることは意外に知られていない。
ウェブサイトもきちんと作られ企業努力もしているようで、全てのお祭りが衰退の一途をたどっているわけでは無さそうだ。
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