第20回国民文化祭・ふくい2005を振り返って

横濱たより194号
 
2005.11.25 発行

山根一眞氏福のくにから ふくらむ文化 羽ばたく未来
 2005年10月22日から11月3日にかけて、国民文化祭という余り聞き慣れないイベントが福井県全域で開催された。http://www.kokubun-fukui.jp/
 国民体育祭は非常に有名で既に2巡目に入っているがこちらも20回を重ねているという。
 ビジュアル・クリエーターとして、開催前から大正琴のPRビデオ制作、日本舞踊の楽屋写真、文芸大会の記録写真などいろいろな仕事をさせていただいた。
 その中で最も変わったものは、皇族の行啓写真アルバムの撮影だった。お断りしようかとも考えたが、社会勉強のひとつと考え直した。朝早く福井県庁に集まり小松空港から春江エンゼルランド、芦原温泉の宿泊地まで追いかけたのだが、町中には警官や機動隊が溢れものものしい厳戒態勢。立ち寄り先は数日前から何度も検査が行われていた。
多目的ホール 取材陣は事前の登録から撮影直前のカメラチェックまであった。セーター姿の若者もカメラを持って来ていたので学生さんかと思って聞いてみると県警の職員だという。開かれた皇室を目指しているのでスーツ姿は自粛したという。他にもいろいろと面白い話が聞けた。
 最も大変だったのは、160名もの集合記念撮影。県民の自主企画のひとつとして行われた「五行歌の会」のものだが、皇室関係者が昼食を取る国際交流会館だったため、直前まで中に入れず、雛壇の準備やストロボのチェックで大童だった。
 撮影後すぐに横濱商館から越前市の提携業者にデジカメ画像を送り、2度の手直しを加え、その日のうちに仕上がりプリントを取りに行き、夕方の懇親会には配布することが出来た。

 翌日は日本舞踊の楽屋写真だったが、いろいろな流派の踊りを一度に見られるのは、国民文化祭ならではのことだという。他の分野もそうだが、いろいろな流派が一同に介せるのは珍しいことらしい。
俳句の世界に触れる今でもMac党

 イベント記録として市政広報にも使うための写真撮影として敦賀市にも出向いた。敦賀市は松尾芭蕉が奥の細道で旅した場所で「名月や 北国日和 定め無き」という句も残されている。
福井市防災センター 俳句とはまったく無縁だったがなかなか面白いものだった。吟行と呼ばれる取材旅行や当日投句と呼ばれる短期間でのコンテストも開かれていた。
 歌や踊りと違って動きのないものだと思っていたが、入選した句がプロジェクターで大写しにされ、読み手がそれをマイクで披露したときのダイナミックな世界の広がりは感動的だった。
 基調講演なども面白く、忙しい現代社会といにしえの俳人のたどった道筋の相違点がよくわかった。平和主義者の俳人・金子兜太氏の講演も良くて、すぐにアマゾン書店で「俳句の作り方」や俳句図鑑などを購入し、自分でも早速作り始めた。
 ほとんど趣味らしい趣味を持たない私にも取っつきやすものだろう。

回転音 眠気を誘う ファンヒーター

 

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