横濱たよりロゴ 第1312号 2024.05.25
 横山大観「生々流転(せいせいるてん)」

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 4月26日の横山浩一氏(大観の曾孫で記念館館長)×手塚雄二特別館長トークセッション 「〜家族と作家の目から見た《生々流転》〜」に続き、後半展示もパネルディスカッション「横山大観と越前和紙の深すぎる関係」を5月25日に観に行った。新緑の福井県立美術館は、天気が良く、自家用車を使わすに路線バスとランニングで出掛けた。
写真040 後半の目玉「生々流転(せいせいるてん)」は、40mもある重要文化財だが、展示室の大きさの関係で最初の4mは巻いたままの展示となっていた。傷まないように薄暗い展示で観るのに疲れた。
 パネルディスカッションは、岩野麻貴子氏(4代目岩野平三郎製紙所代表取締役社長)と佐藤志乃氏(横山大観記念館学芸員)をお迎えし、佐々木美帆氏(福井県立館学芸員)の司会進行で豊富な資料を使って進められた。岩井製紙所は、300年に渡り紙漉をしていたと横山大観の書簡で紹介されていたが、岩井家は平三郎の祖父の代に没落し、父親が再興した話や、和紙の製法や素材など知らないことが多かった。
 江戸時代には、「日本画」という言葉も概念もなく「狩野派」や「琳派」などが絵画会を構成しており、明治になって写実的な西洋画の影響もあり「日本画」が対抗していたことなど興味深かった。
 絵画作品ではなく、美術館が所蔵している「書簡貼り交ぜ屏風」なども印象に残った。
 

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